20240414


清水らくは/Shimizu Rakuha

 

 

 

 

 

待ちわびた風が

生ぬるく回る

砕けた冬のかけらが

完全に溶けていく

 

 

 

 

 



平川綾真智/Hirakawa Ayamachi

 

 

 

 

 

胎児2丁目は4月14日、爬虫類の腹にな

る曇天でアルコール発火した髪を曲が

り道に沿わせる 。綿飴溶かしの屋根

が、臓物wi-fiに乾物屋を開いている/い

ない 。 2

 

 

 

 

 



宮城ま咲/Miyagi Masaki

 

 

 

 

 

じーっくりと

生きんしゃい

 

 

 

 

 

 



菊石朋/Kikuishi Tomo

 

 

 

 

 

数えきれないほどの というと

数えるものじゃないよ と返ってくる

切株のような姿で

笑う人たち 優しいようで 狸に化ける

 

Seven の口をぽかんと撃ち落とし

紙 亡き、街は広い 

窮地の ソフトクリーム 頭がにがい

三角に貫いた  道を間違い

さめざめと泣く

天国のパタリロ 誰かが殺した → → ←

 

この世界に 人が人は  短く 蠢いている

若葉を頭に乗せ  涙を収穫する  

精米機にかける、

雨、牛蒡のように走って逃げる